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風に吹かれるままつらつらと。


by atuko-k
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常に心に思うこと

あまり取引が無いにしろ、ある小さな雑誌社の社長が好きだった。
年齢は、おじいちゃんといっても良いくらい。
来社すると私が応接まで通すのだが、
いつも「おー元気だったかー?」「いつも元気だなぁ~!」と
声をかけてくれていた。

ある時、用事があってその社長から毎日のように電話がかかってきていた。
大体は私が出るので、私とちょっと話をしてから上司へつないでいた。
そして、一つの小さな仕事を依頼した。

その二日後の夕方、別の取引先から一本の電話が入った。

「今朝早く、社長がお亡くなりになりました・・・」と。

おとといまで毎日電話で元気に話していたのに?
私は上司が聞いたその話を聞いても、
「またまた~冗談きついですよ!」などと笑っていたが、
冗談ではないことがわかると、
本当に走馬灯のように急にいろいろなことを思い出して、
会社にいたのに号泣してしまった。

聞くと、どうも私たちが依頼した仕事を終えた後家に戻り、
普通にご飯を食べ眠りにつき、脳溢血だったそうだ。
私たちの仕事が最後だったかも、と思うと、余計に泣けた。


私たちはいつも元気に、元気じゃない人も今は生きている。
でも、明日は、というより一秒先はわからない。
本当にそう思えた。

だから、私はこのことがあってから、
いつ寿命を終えても後悔しない生き方や行動をしたい、と思うようになった。
それがあせりにつながるかもしれない。
でも、いつ来るかわからない寿命が終わりそうなときに、
「あぁ、言っておけば良かった、やっておけば良かった」
と思いながら死ぬのは、今の自分にとってつらいな、と思えた。

社長のお通夜に行ったとき、本当にたくさんの人がきていて、
そしてそのほとんどが泣いていて、
社長の人脈の広さと深さを知った。

社長に最後に教わったことは、常に心に留めている。
社長、ありがとうございました。
by atuko-k | 2004-03-07 22:16 | Think